車載量産向け遠赤外線カメラ TURA™
特長・機能
- 車載用に設計された、完全密閉型IP6K9Kパッケージの小型のフォームファクタ
- シャッターレス設計により、コスト、電力、サイズを削減しながら信頼性と稼働時間を向上
- AI処理用に特別に調整された最先端の画像信号パイプライン
- 組み込みを容易にする保護ウィンドウと内部ヒーター内蔵(オプションでウィンドウなしも選択可能)
- GMSLまたはFPD-Linkインターフェースを通じて、電源、ビデオ、制御を1つのコネクターで供給する統合シリアライザー
- ASIL B向けにASPICE CL1およびISO26262に従って設計され、安全機構および診断機能を搭載
- AEC-Qコンポーネントによる高信頼性設計
- 独立したウォッチドッグ機能
- 2003年以来、100万台以上の車載用サーマルカメラを製造・出荷しているTeledyne FLIRの工場で製造
アプリケーション
- 先進運転支援システム(ADAS)
自動緊急ブレーキ(AEB)
アダプティブドライビングビーム(ADB)
ナイトビジョン/歩行者検知
- ヘッドアップディスプレイ(HUD)
- 自動運転車両
仕様
- センサ : 非冷却マイクロボロメーター
- 解像度 : 640×512 (VGA)
- ピクセルサイズ : 12μm
- レンズFOV : 70°、42°、24°
- 波長帯域 : 8~14μm
- 感度 : <40 mK(フィルター後、normalized f/1 clear aperture@60Hz)
- フレームレート : 選択可能(60Hz, 30Hz, 20Hz, 15Hz)
- インターフェース:GMSL、FPD-Link
- サイズ : 最小21 x 21 x 40 mm(取り付け部とコネクタを除く)*FOVにより異なります。
関連動画
CES 2024 – NEW Thermal Automotive Safety System
自動緊急ブレーキ(AEB)のテスト
先進運転支援システムへの適用例
カタログ資料
赤外線カメラの原理と仕組み
赤外線エネルギーは電磁スペクトルの一部ですが、波長が長いために人の目で見ることはできません。赤外線カメラを使うことで、対象物や状況の温度変化を熱画像として可視化できます。赤外線は絶対零度以上のあらゆる物質から放射されており、温度上昇に伴い赤外線放射量は増加します。
サーマルイメージャーは、熱エネルギーの差異から画像を作成するため、熱を生み出すものであればその熱を利用してすべて可視化できます。人、動物、機械システム、工業プロセスはすべて個別の熱的特性を持つため、赤外線カメラを使って検知できます。LeptonやBosonのような非冷却式の赤外線カメラモジュールでは常温で画像を作成できるため、冷却式に比べて小型で軽量となり、複雑さやコストも軽減されます。
構造
カメラモジュールはレンズ、サーマルセンサ、処理電子機器、メカニカルな筐体で構成されます。 BosonやLeptonには酸化バナジウム(VOx)が採用され、検出器には検出素子が配列されております。解像度はBosonがQVGA (320×256)とVGA (640×512)、Leptonが80×60と160×120です。
熱エネルギーが検出器に当たると、読み出し用の電子回路がそのエネルギーを信号に変換します。この信号は、カメラから外部機器に渡すことができます。(Bosonであればシステムオンチップ(SoC)回路で直接処理することができます。このようなSoCでは、インテグレーターによって開発されたバックエンド電子機器を必要とする画像処理、分析などの高度な機能をカメラに内蔵できます。)
Bosonに使用されるレンズの素材にはゲルマニウム、Leptonには、シリコンが使用されています。可視光カメラと同じ素材をサーマルカメラに使用することはできません。可視光カメラの素材では検出器に届くまでにすべての赤外線エネルギーがブロックされてしまうためです。サーマルカメラが窓(ガラス)の外を撮影できないのも同じ理由です。
必要な解像度とレンズ
必要な解像度とレンズは、画像化する対象物、対象までの距離、画像に求める詳細レベルによって決まります。
BosonはQVGAやVGAの解像度で、水平視野角(FOV)は4度から92度です。Leptonの場合は80×60や160×120で、解像度が低くなります。
カメラの解像度は画像の詳細さに直接影響し、検出範囲に影響を及ぼす場合もあります。人、動物、車両といった対象の認識が必要な場合は、より多くのピクセルが必要になります。
必要な感度
カメラの感度は雑音等価温度差(NEDT)で表されます。これは、信号対ノイズ比で、カメラが解決できる最低温度差の指標です。通常、NETDはミリケルビン(mK)で表され、数値が少ないほど高性能であることを示します。
主な用途と市場
赤外線カメラモジュールBosonは車載カメラをはじめ、ドローン搭載、セキュリティ対策システム、工場での設備監視システムなど幅広い分野に応用できます。
コーンズテクノロジーでは、Bosonの他にも多種多様な赤外線カメラを取り扱っています。
メーカー紹介
テレダインフリアー社(Teledyne FLIR)
【赤外線カメラモジュール, ガス検知カメラ, 音響カメラ】
テレダインフリアー(Teledyne FLIR)社(旧FLIR Systems)は先進的な赤外線技術を活用し、サーマル・サーモグラフィを始めとする赤外線カメラモジュールやガス検知カメラ、音響カメラといった幅広い分野で製品を製造する企業です。
コンパクトで軽量なデバイスから革新的なセンシングソリューションおよびイメージングシステムまで幅広いラインナップで、産業・国防・航空宇宙・セキュリティ・環境モニタリングなど、多岐にわたる市場で活用されています。
弊社はテレダインフリアー(Teledyne FLIR)社(旧FLIR Systems)の代理店として、国内のお客様に量産製品への組み込みも含め、製品の販売、サポート、技術サービスを提供しています。
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