2015.10.22

【Webマガジン Vol.16 – Oct., 2015】電磁誘導型地下探査機-CMDシリーズ

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コーンズテクノロジー編集部
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日本文化財科学会へ初出展

  第32回日本文化財科学会が2015年7月11日(土)と12日(日)に東京学芸大学にて開催されました。当社は同学会・展示会への出展は今回初めてでしたが、X線装置などに代表される分析機器が多く出展されている中、GF インスツルメンツ社の地下誘導型探査機CMDシリーズを展示しました。 30℃を超す猛暑の土日にもかかわらず、多くの方々にブースを訪れていただき、興味深い話をいろいろとお伺いすることができました。正しい歴史を知る意味でも、考古学や文化財/文化遺産の分析・探査がいかに重要性かということが改めてわかる学会でした。なお、来年は奈良大学での開催される予定です。


出展の様子

従来方式と比べて大幅に作業を効率化し、簡素化することが可能

GF インスツルメンツ社はチェコ南部のブルノ市に本社を置く会社で、地球物理学(Geophysics)に特化した製品を提供しています。「地球物理学」というと少々堅苦しくなりますが、簡単にいうと写真のように地表や地中内部を調査する探査装置を含む分野向けの製品です。

地中の探査を行う方法としては、電気抵抗式測定やレーダ式測定、磁化率測定など多くあります。しかし、GFインストルメンツ社が提供する電磁誘導型地下探査機CMDシリーズは、同社を含めて同方式が世界で2社しかないという非常にニッチな業界製品です。

GF インストルメンツ社が提供するCMDシリーズ電磁誘型導地下探査機の特徴は以下の通りです。考古学に代表される探査では、フィールドワークと呼ばれる屋外で、探査対象の現状を維持しながら行われる事が通常です。しかしながら、広大な範囲を探索するのは、相当に骨が折れる作業です。そこでCMDシリーズ電磁誘導型地下探査機の提供する特長が非常に重宝されます。

特に「一度に複数の地層測定が可能(最大3層)」と「同相と異相の同時測定が可能」という2つの大きな特長は、従来の方式が持つ作業の煩雑性を大幅に改善し、作業効率を格段に向上させます。またGPSとの連動機能は、3Dマッピングソフトなどによる後処理工程での作業内容を大きく簡素化させることが可能です。

  • CMDシリーズの特徴:
    • 一度に複数の地層測定が可能(最大3層の同時測定)
    • In phase(同相)とConductivity(異相)の同時測定が可能
    • 場所の特定に便利なGPS機能を用いた自動測定に対応
    • 測定ニーズに合わせた7モデル、充実したラインナップ
    • 全てのモデルで使用可能な共通のコントローラ

 


調査状況

電磁誘導性によるマッピング画像で地中内部の状況を可視化

CMDシリーズを使用し、地中内部の電磁誘導性(伝導率や帯磁率)を調査して、異なる測定結果を以下の温度分布のようなマッピング画像にする事により、地下の空洞や古墳などの文化遺産、はたまた埋蔵物の内部状況を可視化する事ができます。(サーモグラフィをイメージして頂ければ、イメージしやすいかもしれません。)

 


電磁誘導性のマッピング画像


Multi Kappaとマッピング画像

 

日本には古い城や遺跡、古墳などが多数あり、これらの調査のためにも今後、このような電磁誘導型探査機は重宝されるようです。 ご興味のある方は、是非弊社HP内のGF インスツルメンツ社製品ページをご確認ください。個人的には、子供の頃の夢である“徳川埋蔵金”の発見に関わる事ができれば良いと、願うばかりです!