2008.01.21

ポータブルX線検査装置「foX-Rayzor」の導入事例

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コーンテクノロジー
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コーンズテクノロジー編集部
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石油化学プラントの保温配管の腐食検査に採用

「foX-Rayzor(フォックスレイザー)」は、現場で撮影した画像をその場で瞬時に確認可能な非破壊検査用ポータブル型デジタルX線透視検査システムです。最先端技術を駆使したフラットパネルイメージャーを採用し、従来のX線フィルムを用いた検査とは異なり現像処理が不要です。製造工場では不良率を抑制し生産効率を高めるために、日頃から様々な検査が実施されています。近年、石油化学プラントの保温配管の腐食検査に「foX-Rayzor」が採用され、ご利用いただいています。

 

簡便性とコンパクト性が採用のポイントに

「foX-Rayzor」が採用された大きなポイントの一つは、撮影した画像をその場で直ぐに確認できる簡便さにあります。従来のX線フィルム検査は、現場で撮影したフィルムを持ち帰り現像処理を行う必要があり、検査結果が判明するまでに時間がかかっていました。また、撮影条件が不適切であったり、撮影ポイントやアングルにズレがあった場合には、再び現場に戻り撮り直ししなくてはなりません。X線フィルムを使用しない「foX-Rayzor」は、撮影後に数秒で画像をPCモニターに表示できるため、検査が早いことはもちろん、撮影した画像をその場で確認し撮り直しも可能です。

また、設置や持ち運びが容易に行えるコンパクトさも採用ポイントの一つです。配管の腐食状態を検査するには、X線を露光するフラットパネルイメージャーを配管横に設置し、配管を挟んだ反対側からX線を照射します。配管は高い位置を通っていたり入り組んだ構造になっていることが多く、コンパクトな装置が求められていました。本システムのメーカーであるビディスコ社は、現場での使用が可能な検査システムを追求し、3.5pl/mmの高い解像度と14bitの広いダイナミックレンジを維持し、わずか13mmという世界で最も薄いフラットパネルイメージャーの開発に成功し、従来の検査では困難であった場所にある配管検査も行えるようになりました。システムを構成する全ての機器が一つのケースに収納できるコンパクトさで、一人でも持ち運びが可能です。

さらに、ビディスコ社のフラットパネルイメージャーは、X線フィルムと比べて10~100倍の非常に高い感度を誇ることも採用につながっていると考えます。X線フィルム検査ではフィルム露光のため多くの線量を必要とし、広いエリアを立入制限したり、人が不在の夜間に検査を行ったりと不便を強いられてきました。「foX-Rayzor」の場合、高感度のため、少ない線量での撮影が可能なことから、管理区域を大幅に縮小でき、また通常のプラント稼動時間帯でも検査を行うことができます。

 

検査効率の向上と安全性の向上に貢献

プラントの小径保温配管の腐食状態を検査する場合は、主に腐食しやすい溶接部や大きく曲がっている部分の配管の厚みを測定し、配管内側の腐食状態を確認します。この種の検査には超音波検査が多く用いられていますが、超音波の性質上、超音波プローブを配管外面に直接当てなくてはならず、配管を覆っている保温材を剥がし、検査後に再び保温材で覆う作業が発生します。X線透視方式の「foX-Rayzor」は、保温材に覆われた状態でも検査できるため、ご担当者様からは、今までは検査に数日費やしていた作業が僅か数時間で完了でき、非常に便利になったと報告をいただいています。

また、大口径保温配管の場合は、周辺環境の影響を受けやすく、配管外面の腐食から漏れや事故につながることがあります。腐食しやすい部分を予測することは非常に困難で、配管のあらゆる部分を検査する必要があります。「foX-Rayzor」は全配管をスクリーニングして腐食箇所を特定できるため、事故の未然防止につながっていると評価をいただいています。

このように、「foX-Rayzor」の導入により、検査時間の大幅な短縮と人件費の抑制が図られ、さらに事故防止にもつながり、検査効率の向上、安全性の向上に結びついています。

 

環境と安全への配慮

従来のX線フィルム検査では、大量のX線フィルムと現像液を使用します。「foX-Rayzor」は、フィルムや現像液にかかるコストを削減できるだけでなく、使用後のフィルムや現像液の廃棄の抑制にもつながります。配管全箇所をスクリーニング検査することで汚染事故を未然に防ぐことはもちろん、廃棄物がないため、通常運用時においても環境汚染防止に寄与しています。

 

お客様へのメッセージ

ビディスコ社は、携帯型に特化したX線検査システムの研究開発・製造を行っており、航空機の亀裂、鋼材やアルミニウムなどの鋳造品の「巣」の非破壊検査ほか、世界各国の幅広い分野で多数使用されています。その豊富な実績と技術力を活かして、世界最薄・高感度なフラットパネルイメージャーの開発に成功し、高精細が要求される非破壊検査向け製品を各種取り揃えています。当社はビディスコ社と協力して、X線を遮蔽するインターロック方式システムなど、お客様のご要望に合った最適なシステムの提案を行っています。X線作業主任者資格を有する熟練スタッフが、ご要望に応じてX線取り扱いに関する様々なアドバイスを行うなど、サポート体制も整えています。サンプルテストやデモンストレーションも随時受け付けておりますので、お気軽にお問い合わせ下さい。

[2008年9月19日 掲載]

ポータブルX線検査装置foX-Rayzor(フォックスレイザー)

世界最薄、高解像度フラットパネルを用いた携帯型X線検査システム

ビディスコ社の「foX-Rayzor」は、フラットパネルを用いたデジタル方式の携帯型X線検査装置です。世界でも類を見ない13mmの薄さを実現し、適用箇所が格段に向上しました。また、非常に優れた分解能(3.5lp)と広いダイナミックレンジ(14bit)により、石油化学プラントでの保温配管検査、製造工場での品質検査など非破壊検査でご活用いただけます。フィルム不要で撮影した画像は瞬時にPC画面に表示されるため、現場で画像を確認しながら撮影することができます。構成により、X線の取扱を安全に行えるインターロック方式のボックス型システムもご提供可能です。