2024.12.19
人の疲労感を検知。メンタルヘルスケアサポートとして期待される英国発の感情認識AIソフトウェアとは
WEBマガジン事例紹介
現代では、人々の精神的な健康を保つため、疲労感やストレス、不安感などを早期発見・検知し、メンタルヘルスをサポートしていくことが各所で求められます。一方で、従来のアンケート形式のような主観が伴う自己申告方法では、そういった精神的な状態の正確かつ客観的な把握が難しいという課題があります。
そんな中、顔の表情の分析を用いて、感情を客観的かつ定量的に評価し、リアルタイムでの疲労やストレス、不安感の兆候を見逃さないツールとして英国のBlueskeye AI社の感情認識AIは、早期の精神状態把握・メンタルヘルスケアのサポートに期待されています。
リアルタイムで感情を検知するBlueskeye AI社の感情認識AIとは
Blueskeye AI社の感情認識AIは、カメラで顔をスキャンし、顔の筋肉、眼球の位置、目線、唇の角度など計66点の動きを読み取り、機械学習を活用することで、ユーザの感情を認識します。ほかの感情認識AI技術とは違い、楽しい、悲しい、退屈、眠いなどの単純な感情の度合いではなく、「感情の移り変わり・速度・大きさなどをリアルタイムに検知」できるのが大きな特徴です。
これにより一人ひとりの精神状態をリアルタイムでモニタリングし、メンタルヘルスの維持やうつ病などのリスク回避をサポートします。
▼実際の感情検知の様子(動画)
【Blueskeye AI】感情認識AI 人間とロボットの相互作用 General human robot interaction
Blueskeye AI社の感情認識AIがメンタルヘルスケアサポートに選ばれる3つの理由
Blueskeye AI社の感情認識AIは、ヘルスケア領域における導入について以下の点で評価されています。
1. プライバシーに配慮し、国際規格にも準拠
感情認識は、期待の高い領域でありながら、その技術が高ければ高いほど非常にプライバシ-度が高い、センシティブな領域に足を踏み入れていきます。その点、Blueskeye AI社の感情認識AIの表情のデータはスマートフォンなど端末内で処理される「エッジ処理」を使い、外部にプライバシーデータが送信・蓄積されることなく管理され、プライバシーにも配慮されています。また情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)に関する国際規格『ISO27001』にも準拠しているなどという点も、導入・活用にあたって、信頼・評価されています。
2. 質の高いデジタルバイオマーカとしての活用
デジタルデバイスの普及によりデジタルバイオマーカの活用が進んでいます。Blueskeye AI社の感情認識AIは、表情から疲労、不安感、痛みなどの感情を読み取り数値化し、データとして提供します。これにより、アンケートのような自己申告に頼らず、AIによる客観的な評価を実現し、デジタルバイオマーカとして活用できます。
活用イメージとしては、デジタルバイオマーカを使い長期的なメンタルヘルス管理をサポートし、うつ病や不安症などを抱えるリスクの早期発見などがあげられます。加えて、前述のエッジ処理により処理速度が向上しており、リアルタイムのフィードバックも可能なため、リスクの最小化にも貢献します。
3. 柔軟なカスタマイズとソフトウェア開発キット
Blueskeye AIはソフトウェア開発キット(SDK)を提供しており、導入までの時間や工数を大幅に削減することができます。また、AndroidとiOSのどちらにも対応し、自社のニーズに合わせてモジュールをカスタマイズできるため、さまざまな環境・ニーズに合わせた感情認識AIを使ったメンタルヘルスポートを構築できます。
感情認識AIの活用事例
Blueskeye AIの技術は、既にさまざまな分野で導入・活用しつつあり、日常的に疲労感や気分の変化をモニタリングするために役立っています。
アプリに組み込み、妊娠中・産後の気分のモニタリング
臨床分野では、不安症や抑うつといった精神的健康問題の早期診断や治療を支援し、複雑な課題の解決に寄与しています。例えば、スマートフォンアプリ「Avocado」では、妊娠中および産後の女性の気分の変化を客観的に評価し、利用者本人でも気付けていないようなささいな心の変化を感情認識AIが汲み取ってくれます。これにより、マタニティーブルーなどの兆候が生まれた際に適切な対策を取ることにつながっています。
またADHD(注意欠如・多動症)やASD(自閉症スペクトラム障害)の診断、痛みの評価においても、主観的な自己申告に依存しない客観的かつ迅速な診断を可能にし、時間とコストの削減を実現するソリューションとして期待されています。
ドライバーの疲労度・ストレスのモニタリング
その他の分野では、ドライバーの眠気を検知するシステムの実証テストをノッティンガム大学の人間工学研究グループとともに行い、Blueskeye AIの感情認識AIを使った自動車に搭載する居眠り検知技術の実証に成功しています。これにより、同社の感情認識AIが居眠り検知技術で車載搭載要求を満たすことを示し、ドライバーの疲労度やストレスをリアルタイムで計測することで、事故防止のための安全システムとして期待されています。
まとめ メンタルヘルスケアサポートをBlueskeye AIで
Blueskeye AI社の感情認識AIは、人々の疲労感や不安などをリアルタイムで把握し、プライバシーを守りながらデータを収集・解析することで、メンタルヘルス問題の早期発見・予防に役立ちます。日々の健康状態を自分自身で把握しやすくなるだけでなく、企業や医療従事者にとっても従業員や患者の健康状態を、正確かつ客観的に把握するツールとしての活用が期待されています。
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Blueskeye AIは、活用ニーズに合わせたカスタマイズ・開発が可能です。デモ体験も行っておりますので実際にカメラを通じてリアルタイムでどのように表情分析が行われるかを体感いただけます。ご希望の方は下記より「Blueskeye AI デモ希望」と記載の上、お問い合わせください。そのほか、導入フローやお見積りなどもお気軽にお問い合わせください。