ヘッドフォン・イヤフォン・ヘッドセットの音響測定 : 研究開発(R&D)から製造ラインまで
AUDIO PRECISION(AP)は、電子オーディオおよび電気音響テスト機器の世界的 リーダーとして認められております。アナログ測定、デジタル測定はもちろん、アコースティック測定も対応可能な測定器、アクセサリーが豊富に揃っております。

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ヘッドフォン、イヤフォン、ヘッドセットの音質を測定・評価するには、それぞれの形状や特性に応じた専門的な手法とツールが必要です。これらのデバイスは、研究開発の設計エンジニアにとっても、製造ラインのテストエンジニアにとっても特有の課題をもたらします。本ページでは、これらの課題への対応策と基礎知識を提供します。
イヤフォンの分類
まず、イヤフォンは、形状や耳との接触方法に応じて以下のように大きく分類されます:
- サーカムオーラル型(Circumaural earphones): 耳介(外耳)を囲むように配置され、耳介の周囲の頭部に接触します。軽く耳介に触れることはありますが、大きく圧迫することはありません。
- シュープラオーラル型(Supra-aural earphones): 耳介の上に直接載るタイプです。
- イントラコンチャ型(Intra-concha earphones): 耳介の内側のくぼみ(コンチャ)に収まる小型イヤフォンです。
- インサート型(Insert earphones): 耳道に部分的または完全に挿入されるタイプです。
- シュープラコンチャ型(Supra-concha earphones): 耳介内のくぼみの縁に載せるデザインのイヤフォンです。
開放型と密閉型
イヤフォンはさらに、外部環境との音響的な接続性によって次の2つに分類されます:
- 開放型(Acoustically open): 外部環境と耳道の間に音響的な経路を意図的に設けています。
- 密閉型(Closed): 外部環境と耳道の間の音響的な接続を遮断することを目的としています。
ヘッドフォン測定の重要なポイント
ヘッドフォンの測定において、「フィット(装着性)」が性能に大きな影響を与えます。デバイスが頭部や耳介にどのように接触するかによって測定結果が変化してしまうため、アコースティックテストフィクスチャー(ATF)と呼ばれる測定用治具の利用が重要です。デバイスの特性や用途に応じた適切な治具の選択が、正確な評価には欠かせません。
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