2023.11.13

Boson / Boson+用USB3 & MIPIインターフェースボード:MIPI-CTL-VPC4.0

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コーンテクノロジー
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コーンズテクノロジー編集部
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Boson / Boson+のもつインターフェース

FLIRの新しい製品であるBoson+では、従来よりBosonに用意されているCMOS parallel、いわゆるDVPインターフェースに加えて、2レーンのMIPI CSI-2が加わりました。また、対応するUSB規格が3.0へと変更されました(Radiometryがサポートされている従来のBosonについてもUSB3.0対応が可能です)。

一部のPCで、Boson Applicationを使用してのサーマル画像レコーディングを行う場合、その性能上の問題から、Bosonが出力することができる、60fpsより低速での記録となる事例がありましたが、USB3.0を使用することで、その解消を期待できます。

 

USB VPC / USB-Analog VPC

従来より、当社では、BosonにFLIR製のUSB VPCをキッティングして販売しております。このFLIR製VPCは、Type-Cを搭載してはいますがUSB2.0にのみ対応しており、Boson Radiometry / Boson+が対応しているUSB3.0の恩恵は受けることができません。とはいえ、VPCでは、UVCによる画像伝送だけではなく、CDCによる制御用シリアルインターフェース、あるいは、VPCが内蔵するビデオデコーダによるアナログビデオ出力を行うことができ、Boson / Boson+の評価には、十分なリファレンスとなっていることと思います。
しかし、システムへの組み込みを検討いただく機会が増え、Bosonが持つ外部同期の利用に関心いただいたり、さらにBoson+ではMIPIに対応したことから、SoC ISPを利用できるMIPIによる接続を検討いただくケースが増えています。

コーンズテクノロジーでは、以前よりBoson用外部同期入力ボードや、アナログ出力ボードを用意させて頂いておりますが、今回、MIPI CSI-2およびUSB3.0に加えて、外部同期入出力を備えたボード、MIPI-CTL-VPC4.0を開発しました。

 

外形

VPC同様Boson底面サイズで、microUSB3(ガード金具付き)、0.5mmピッチ22pinフラットケーブルの MIPIコネクタ及び外部同期入出力端子を備えます。USB動作の場合はmicroUSB3より供給される電源を使用しますが、MIPIでのみ利用される場合は、Bosonの動作電源として、USB Vbusを使用する場合(USBケーブル接続)と、MIPIフラットケーブル経由の3.3V電源のいずれかを、ジャンパ設定によって選択できるようになっています(ジャンパデフォルトはUSB)。

MIPI-CTL-VPC4.0

もちろん、Bosonでは、USBと、DVPあるいはMIPIに、PreAGC・PostAGCいずれの画像も配置できます。そのため、このボードMIPI-CTL-VPC4.0を使用し、MIPIにはビジュアルデータとなるPostAGC、USBには解析データとなるPreAGCを出力するような使い分けが可能になります。

MIPI端子の信号配置としては、Raspberry Pi Zeroなどの、22pinタイプになります。Raspberry Pi Zeroでカメラ制御のため使用されているGPIOは、本機ではopenとなっています。

 

MIPIドライバ

Jetpack 4.6.4にて動作確認しているドライバを、リファレンスとしてご提供可能です(Jetson nano(B01)におけるCAM I2C MUXへの対応については拡張が必要です)。なお、Boson+では、デフォルトではDVP出力、設定によってDVP端子の一部をMIPIへと切り替えています。そのため、MIPIを使用するためには、I2Cを通じてインターフェース切替コマンドを投入する必要があります。リファレンスドライバでは、その切替は実装していません。

 

本ボード仕様をベースとした、カスタムインターフェースの開発をお受けします。